「寿初春大歌舞伎」

小説の書評と感想
●2018年1月「寿初春大歌舞伎」(歌舞伎座)歌舞伎を観ました。八百屋お七を描いた「松竹梅湯島掛額」が面白かったです。出演は七之助と、猿之助、門之助、松江、梅花、幸四郎ほか。印象的だったのは七之助。これまで蓮っ葉な役柄ばかり見ていた気がしていましたが、前半の吉祥院のおっとりとした娘の芝居、そして後半火の見櫓での人形振り、幕切れの狂奔的な恋の芝居と、たくさん見どころがありました。それにしても、七之助は人形振りが上手いですね。動きはもちろん、頭や手の角度、表情も人形としか思えない瞬間がありました。こういう、人形浄瑠璃由来の不思議な演出が挟まるところは歌舞伎ならではと思いますが、血の通わない人形の場面を経ることで、その後の凄惨さが増す気がしますよね。このことに改めて気づかされました。人間に戻った七之助が花道と櫓を行き来する場面は、どろどろした生命力が一気に溢れ出したような錯覚にとらわれました。

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