ピスタチオ (ちくま文庫) 梨木香歩

小説の書評と感想
ピスタチオ (ちくま文庫)posted with ヨメレバ梨木 香歩 筑摩書房 2014-11-10 AmazonKindle7nethontoあらすじ本書より引用緑あふれる武蔵野にパートナーと老いた犬と暮らす棚(たな)。ライターを生業とする彼女に、ある日アフリカ取材の話が舞い込む。犬の病、カモの渡り、前線の通過、友人の死の知らせ……。 不思議な符号が起こりはじめ、何者かに導かれるようにアフリカへ。内戦の記憶の残る彼の地で、失った片割れを探すナカトと棚が出会ったものは。生命と死、水と風が循環する、原初の物語。 読書感想読みどころ東京の武蔵野(吉祥寺、井之頭公園と思われる)で老犬と二人暮らしを送る女性「棚」が目に見えない言葉にできない多くを瑞々しく感じ取る様に魅せられる。棚が取材の仕事で訪れたアフリカ・ウガンダでは予想もしない生命に溢れたこの世界の根底に触れる旅であり未知なる読書体験が味わえる。本作のキーワードでもある「水」のように透明感があり非常に観念的な文章は絵画のような印象が強い。主人公の名前は棚(たな)東京で老犬と二人暮らしを送る「棚」。このなんとも名前としては聞きなれない名を名乗る棚はライター業を営む女性が本作の主人公である。思えば、この名前が冒頭で語られた時点でこの作品が持つ不思議なつながりが始まっていたのだと読み終わってから気がつく。棚というのはペンネームであり、本名は「翠」本作品のタイトル「ピスタチオ」の色と同じ音である。前半は東京で飼っている老犬が病気になり手術や世話などに駆けまわったり、近所の公園の渡り鳥にあれこれと思いを巡らせたりとその後の展開が読めな

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