冥談

小説の書評と感想
冥談
京極夏彦
2010年3月5日 初版第1刷発行
メディアファクトリー(幽ブックス)
 
 
庭のある家
病床にある友人・小山内宅を訪ねた僕。通された居間で僕は、隣室で小山内君の妹・佐弥子が死んでいることを聞かされる。病院に医者を呼びにいく間、留守居を頼まれた僕は…
 

物心がつく前から思春期に至るまで、冬になると母方の祖母の生家を訪れていた僕。頬の冷たさと藺草の香りとともに喚起されるそこでの記憶は、小さな穴から見える少女の…
 
凮の橋
その橋を渡るとき、口を利いてはいけない。すれ違う者と目を合わせてもいけない、言葉を耳にしても理解してはいけない。どこにあるかわからないその橋を、私は一度渡った…ような気がする。
 
遠野物語より
人の形はしているが、人ではない。幽霊ともモノノケとも違う。里の女をとり、山奥に住まう。遠野に伝わり、そして今現在もそこに居る山人のお話。
 

柿を見ると思い出す。軒に蜘蛛がいくつも巣食うぼろい空き家。その家の庭にある柿の木を。その木の天辺にはいつまでも落ちない大きな実があり、家の中から黒い塊が目をのぞかせている。
 
空き地のおんな
男と喧嘩をし、積もり積もった不満から家を飛び出した女。別れを決意しながらも、気持ちは割り切れない。そんな気持ちを見透かしたように、小さな空き地から無表情な女がこちらを見つめていた。
 
予感
廃屋のような家に住む谷崎さん曰く、「家は生きているんですよ」。使われていない部屋は死骸。死骸

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