母がしんどい 田房永子 毒親か愛情か

小説の書評と感想

毒親ー(毒になる親 一生苦しむ子供  という本から)という言葉が一般的になって久しい。では、毒親とは何なのか? 子どもを殴り、蹴り、食事を与えず、無視する親?支配し縛りつけ、反抗を許さず、意のままに操ろうとする親?もちろんそうだ。虐待する親は毒親に違いない。では、宿題を忘れた時大声で怒鳴るのは?兄弟で差をつけるのは?動物園に連れて行く約束を破るのは?何をしてもしなくても叱らないのは?気分によって褒めまくったりそっけなくしたりするのは?  ごく一部の例外のぞいて、ほぼすべての親は子どもを愛している。この本にでてくる(著者エイコの母親)も、彼女の自意識のなかでは子どもを愛し育んでいるつもりだったと思う。 第三者から見たら完全に毒親なのだけれど、きっと本人にその自覚はない。 どこまでが躾で、どこからが虐待になるのか?イジメといっしょで、子どもが傷ついたらアウト?道を指し示すのは束縛?自由にするのは放置?守ろうとするのは過保護?その線引きは、ひどく曖昧だ。自分が子どもだった頃を思い返しても、不満が無かった、とは言えない。あそこはおかしかったと思うことがある。寂しかったことも、鬱陶しかったことも。感謝も尊敬もあるけれど、何もかもが割り切れてはいない。そういう気持ちは歳を経るごとに風化し変化するけれど、消えることはない。もうとっくに大人だけれど、子どもの自分が存在している。過去の薄靄に痛みが残っている。そして、自分が親になって。なにより恐ろしいのは、不安なのは、自分が親だということ。子どもにとって唯一無二の存在。我が

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