『コロナ禍のアメリカを行く:ピュリツァー賞作家が見た繁栄から取り残された人々の物語』(原書房) – 著者: デール・マハリッジ – 上京 恵による後書き

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『コロナ禍のアメリカを行く:ピュリツァー賞作家が見た繁栄から取り残された人々の物語』(原書房)著者:デール・マハリッジ
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アメリカの生活困窮者の取材を行ってきたジャーナリストは、パンデミックとBLMの2020年を生きる人々の声を聞くために旅に出た。壊れゆくアメリカンドリームを、この国が取り戻すことはできるのか。
〝生まれたときからドン底〟の世界  
2020年、世界はすっかり変わってしまった。もちろん原因は新型コロナウィルスの流行である。多くの国で、人々は家に閉じこもり、学校は休校し、飲食店や宿泊施設は休業に追い込まれ、企業ではリモートワークが広がり、医療従事者は自らが感染する危険に怯えながらも次々と運び込まれる患者の対応に追われた。2021年に入ってワクチンが普及したため流行はいったんおさまったかに思えたが、感染力のより強い新たな変異ウィルスも次から次へと出現しており、まだ世界全体として終息は見えていない。そして、ウィルス感染者や死者が世界で最も多いのがアメリカ合衆国である(2021年9月初旬時点で累計感染者は約4000万人、死者は約64万人。人口が約三分の一で人口密度のはるかに高い日本に比べて感染者は20倍以上、死者は約40倍にのぼる)。防疫体制や医療が進んでいるはずのこの国で、これほどまでに感染が広がった原因の一つが、ウィルスの危険に対する前大統領の認識の甘さであることは否定できないだろう。「夏になったらウィルスは消える」と科学的根拠のない発言をしたトランプ氏を支持する集会には、ノーマスクの人々が密状態で集まって

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