『青い鳥 こどものための 世界童話の森』(集英社) – 著者: モーリス・メーテルリンク – 俵 万智による解説

書評総合

『青い鳥 こどものための 世界童話の森』(集英社)著者:モーリス・メーテルリンク
Amazon |
honto |
その他の書店
絵本の大好きな少女時代を送った。同じ物語を、繰り返し繰り返し、飽きることなく読んでいた。ということはつまり、物語の結末が知りたくて読んでいたのではない、ということだろう。結末なら、一回読めばわかる。『あおいとり』も、私の大好きな絵本の一つだった。結局は見つからないのだと知りながら、何度も私はミチルになって、青い鳥を探す旅に出かけずにはいられなかった。途中のさまざまな冒険や、出会う世界が、おもしろくてたまらない。それを味わいたくて、ページをめくるのである。正直言って少女のころの私は、「青い鳥はとても身近なところにいました」という結末については、とても不満だった。なんだか騙された、という感じ。だってその青い鳥なら、物語の始めからいたじゃない。それじゃない青い鳥を探すために、私たちは出かけたはずでしょう?それなのに、今さらこれでいいだなんて……と、なにか納得できない思いが残った。「ううん、やっぱりきっと、どこかに青い鳥はいるはずだわ。大人たちは、ただあきらめているだけなのよ。自分が探して見つからなかったもんだから、そんなものはいない、ということにしちゃったんだわ。絶対そうよ、そうに決まってる!」現在、すでに私は、そういう大人の仲間入りをしてしまった。が、振り返ってみると、少女のころのこの思いこみというのは、とても正しいもののように感じられる。いないかもしれない青い鳥を、理屈ぬきに信じて、どこまでも探そうという心。それゆえに発

リンク元

コメント

タイトルとURLをコピーしました