『イノベーション概念の現代史』(名古屋大学出版会) – 著者: ブノワ・ゴダン – ブノワ・ゴダンによる本文抜粋

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『イノベーション概念の現代史』(名古屋大学出版会)著者:ブノワ・ゴダン
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科学・技術だけでなく、社会や経済まで、あらゆる局面で「イノベーション」の必要性が説かれ、それが万能の解決策であるかのようにみなされる昨今。こうした状況はどのように作り出されたのだろうか。「イノベーション」研究の第一人者として国際的に知られ、惜しくも2021年1月に亡くなったブノワ・ゴダンの著作『イノベーション概念の現代史』がこのたび初めて邦訳された。以下、序章を特別公開する。イノベーション――それは誰がいつから、どのように考え、語ってきたことなのだろうか。
技術革新/イノベーションは現代社会の万能薬なのか?
この社会の新たな宗教となった「イノベーション」
この何十年かで、技術イノベーション(technological innovation)は、この社会の新たな宗教となり、現代の信条あるいは信仰となった。イノベーションは、我々が抱える社会経済的な問題すべての解決策であるというわけだ。
今の社会や経済や環境の難問はたいてい、イノベーションと技術的進歩に基づいた創造的な解決策を必要としている。(OECD, 2010)
イノベーションは、気候変動や資源エネルギーの枯渇、健康や老化といった、今日急迫の度を増しつつある主要な社会的課題に取り組んで成果をあげるための最善の手段である。(European Commission, 2010)
このような信仰には長い歴史がある。OECD(経済協力開発機構)は、技術イノベーションに関して西側世界で早い時期に生み出された文書の一

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