『誹諧短冊手鑑』(八木書店古書出版部) – 著者: 永井 一彰 – 永井 一彰による自著解説

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『誹諧短冊手鑑』(八木書店古書出版部)著者:永井 一彰
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本書編者が2010年に入手した短冊帖は、江戸初期の著名俳人を網羅する驚愕の新出資料であった。保存状態極美のその姿を、高精細カラー図版と詳細な解説で紹介! 雪・月・花三帖から成る本手鑑は、貞門・談林の主要俳人をほぼ網羅し、七五六名八〇四枚の俳諧短冊を収録する。古筆九代了意が作成した人名録「寛文頃誹諧宗匠并素人名誉人」の典拠であること、現姿が古筆十代了伴によって調製されていることから、古筆の家に文字通りの鑑定用手鑑として伝来して来たものというのが私の見立てである。短冊にはオレは言うまでもなくスレ・ヤケ・ムシが殆ど見られず、大げさな言い方をすれば昨日染筆したかのように美しいのも篋底深く秘蔵されて来たことを物語る。もともとの成立は、寛文から天和にかけての二〇年ほどの間に、古筆鑑定に関わる何人かによって蒐集され、誰であるかは特定出来ないものの某編集子の手によって元禄に入る直前に元姿調製が行われたと考えられること、本書解説を参照されたい。本手鑑の資料的意義は、ほぼ次の三点に尽きる。 
様々な階層の俳人たちの第一級筆跡資料
その一は、貞門・談林期の俳諧に関わった人々の第一級の筆跡資料であるということである。芭蕉が江戸談林宗匠の一人としてしか扱われていないという事実が象徴するように、俳諧史観が十分に成熟していない時代の限られた期間に、古筆鑑定に関わる人物が独自のネットを使って、公家・大名・旗本・地下・神官祢宜・門跡・釈氏・家中衆・連歌師・女筆・能書・古筆・俳諧点者・町

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