日本の美意識で世界初に挑む

書評総合
創造性の原点は「美」を追求するところにある
人間の創造性の原点にあるのは、自らの手でより美しいものをつくり出そうとする工芸の思考に他ならない。工芸とは、上手い下手は関係なく、自らの手や身体を使って、美しいものをつくり出したいという、人間が本能的に持っている原始的な欲求に忠実であることである。
 
西陣織は、京都を代表する伝統工芸の1つであり、「細尾」は1688年に京都で創業した西陣織の織屋である。現在、細尾の軸となる事業は、着物や帯のプロデュースと卸売であり、売上全体の8割を占める。残りの2割が海外展開を始め、新しく始めた事業である。ある出会いをきっかけに「HOSOO」ブランドの西陣織が、ディオールの世界100都市100店舗で内装に使われるようになった。さらに今では、シャネル、エルメス、カルティエなどの一流ブランドの世界中の店舗をも飾るようになった。国内では、トヨタの高級車レクサス「LS」の内装にも使われるようになった。
西陣織は職人が丹精を込めて一枚一枚織っていく「作品」であり、それがなければ世界中の人々に感動を与えてきた伝統的な「美」はつくりあげられない。
一方で現代の産業に求められるのは、多くが「工業」の考え方で生まれてきたものである。より美しいものが求められることは確かだが、商品が量産できるラインに乗り、いつでも誰でも、それを手にできるようにしなければビジネスとして成立しづらい。
しかし、そんな「工業」にも限界が来ている。既に日本も市場が成熟し、あらゆるモノが溢れた結果、心から「欲しい」と思えるような商品が生まれにくくなっている。また、大量生産、大量消費に伴う

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