「「脱炭素」は嘘だらけ」杉山 大志

ビジネス書の書評と感想


【私の評価】★★★★★(90点)

要約と感想レビュー
 菅総理は所信表明演説で2050年までに二酸化炭素排出量ゼロにすると宣言し、2021年4月の米国主催の気候サミットでは2030年に温室効果ガスを2013年から46-50%削減することを表明しました。

 著者の杉山氏は「2050年CO2ゼロ」は政治的にも科学的にも技術的にも、経済的にも間違っているとしています。そもそも日本が2030年に温室効果ガスを46%削減するとしたのは、50%削減とした米国に歩調を合わせたものです。

 著者の予想は、1997年に京都議定書での合意(米国7%削減、日本6%削減)、2015年のパリ協定での合意(米国、日本26%削減)を米国はいったん国際合意し、結局、議会で承認しないことで反故にしており、今回も日本は梯子を外されるだろうと予想しています。

 中国も「2060ゼロエミッション」と発表していますが、10年先送りしておくことで先進国の状況を見ながらということでしょう。

・中国の「2060ゼロエミッション」・・・先進国はどうせいつかは約束を反故にするだろうから、中国はそれを厳しく批判した後で、自身もひっそり反故にすればよいということだ(p49)

 「2050年CO2ゼロ」の問題を見てみましょう。まず、そもそも地球温暖化傾向にあることは確かですが、その主因がCO2にあるのかは不確かであり、気温上昇シミュレーションも過去の気候変動を説明できないいいかげんなものです。地球温暖化リスクが不確かであるとすれば、現在の対策はあくまでリスクを減らすための保険という位置づけになるのでしょ

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