『不定性からみた科学―開かれた研究・組織・社会のために―』(名古屋大学出版会) – 著者: 吉澤 剛 – 吉澤 剛による前書き

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『不定性からみた科学―開かれた研究・組織・社会のために―』(名古屋大学出版会)著者:吉澤 剛
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世界が未曾有の事態に見舞われるなか、学問に対しても様々な言説が飛び交っている。研究成果はどのように評価されているのか。社会における大学の役割とは何か。専門家と市民との関係はどうあるべきなのか。こうした疑問につきまとうモヤモヤ(=不定性)について考える、21世紀の学問論がこのたび上梓されました。注目の新刊、吉澤剛『不定性からみた科学』のねらいは何なのか。以下、「はじめに」全文を特別公開いたします。
〈モヤモヤ〉と向きあい、科学のリアルを捉え直す。21世紀の学問論とは?
この世界はわからないことだらけである。無知の知という言葉もあるように、わからないということを知ることは大事だ。ただ、科学や技術の進歩と、それによる人類の活動の広がりによって、わからないことはずいぶん少なくなったように思える。地球が大亀の上に乗っているのではないことを知っているし、その地球上に見つかっていない大陸や島はなく、人類に創造主はいないとも考えている。だが、地球はどのようにできたのか、人類はどのように誕生したのか、ということについてはまだわからないことも多い。
わかるというのはどういうことだろう
しかし、そもそもわかるというのはどういうことだろう。私たちは地球が丸いということや、人がサルから進化したということは、知識として知っている。ただ、頭では理解しているが、腑に落ちないこともある。宇宙や生物、DNAから素粒子まで、その構造や働きを知れば知るほど、ふだんの生活で用

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