「四月大歌舞伎 桜姫東文章 上の巻」

小説の書評と感想
●2021年4月「四月大歌舞伎 桜姫東文章 上の巻」(歌舞伎座)四世鶴屋南北作出演:片岡仁左衛門 坂東玉三郎 中村鴈治郎ほか久しぶりに歌舞伎を観ました。しかも三十数年ぶりの仁左衛門、玉三郎の「桜姫東文章」。歌舞伎座はコロナ対策でひと席置きの座席になっていますが、全席売り切れのようで、人気の程がうかがわれました。入水して果てた白菊丸が転生した桜姫が、前世の恋仲であった僧清玄と再び巡り合う、というお話。この演目、決して名作とかではなくて、論理的でない部分とか、ちょっと目を伏せたくなるような退廃的な場面とかが満載。にも関わらずこれだけの人気を博しているのは、やはり美男美女を演じてこれ以上の組み合せはないお二人の共演ということに尽きるでしょう。運命に流されて行く桜姫の背徳美。そして堕落するとなると人間の欲や本性剥き出しで迫る清玄と、悪の魅力の権助。現代風でなく、江戸時代の錦絵のような濃彩色のどぎつさで描いているところにしびれました。このお話はもともとお家騒動の話らしいのですが、(「都鳥の一巻」とか突然、知らない言葉が出てきて面食らう笑)歌舞伎の舞台が、本筋なんかわからなくても楽しめるものだということがよく分かりました。そういえば、桜姫が抱いている赤ん坊が、舞台中で粗雑に扱われているのに驚きました(笑)。子供を奪い合ってたはずの悪五郎と粟津七郎が、子供を地面に置いたままハケていったり、雨の中清玄が火を起こすのに、子供を雨晒しにしたり、こういうところもツッコミどころ満載で面白かったです。

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