『目的に合わない進化 上:進化と心身のミスマッチはなぜ起きる』(原書房) – 著者: アダム・ハート – 柴田 譲治による後書き

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『目的に合わない進化 上:進化と心身のミスマッチはなぜ起きる』(原書房)著者:アダム・ハート
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ストレスが溜まる、肥満になりやすい、精神的に不健康、ドラッグにはまる、フェイクニュースにだまされてしまう……現代はとにかく、生きているだけで辛いことが多い。人類の誕生から長い年月を経て、今の人類はかつての人類よりも、優れた存在になっているはずではないのか? なぜこのようなことが起きるのか?生物学の専門知識をもつ著者がその理由を探っていく新刊『目的に合わない進化』から、訳者あとがきをお届けする。 
進化の不都合な真実
人類の遙かな過去から進化の流れを眺めてみれば、ゴリラやチンパンジーと袂を分かちホモ・エレクトスからホモ・サピエンスへ、狩猟採集から農耕へ、産業革命を経てさらに高速化した輸送や情報化の進んだ現代世界を構築してきました。こうした進化の流れはよりすぐれた集団への変化、よりよい環境の構築へと進んだ発展のように思えます。進化という言葉から普通イメージするのは、そうしたよりよい状態へと変化することでしょう。ところが進化には実は不都合な真実があったのです。肥満や不耐症を生み、腸内バクテリアの生態系を乱し、ストレスが不安症にむすびつき、ネットや薬物にのめり込み、フェイクニュースに引きよせられること、これらすべてに過去における進化という遺産が影響していると著者は考えます。遥か過去の環境の中で遺伝子の変異を介して適応してきた進化的遺産が現代世界ではうまく機能しなくなり、有害にさえなっているというのです。こ

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