『戦争障害者の社会史―20世紀ドイツの経験と福祉国家―』(名古屋大学出版会) – 著者: 北村 陽子 – 北村 陽子による自著解説

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『戦争障害者の社会史―20世紀ドイツの経験と福祉国家―』(名古屋大学出版会)著者:北村 陽子
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甚大な被害を生み出した二度の世界大戦。戦争で傷を負った人たちは、その後の時代をどのように生きたのでしょうか。300万人におよぶともいわれる20世紀ドイツの戦争障害者に焦点をあてた著作、北村陽子『戦争障害者の社会史』の刊行によせて、書き下ろしの自著解説を公開いたします。
パラスポーツから女性解放運動まで、〈英雄〉は戦後をどう生きたのか
なぜ戦争障害者なのか
戦争の障害者か、障碍者か、障がい者か。本書のテーマであるKriegsbeschädigte(英語で disabled veterans)を日本語で表記する際、迷いに迷った。当初は傷痍軍人や戦傷者という表現も使ってみたが、従軍看護婦や第二次世界大戦後は民間人でも空爆という軍事行為によって傷病を負った人も同じカテゴリに入ることとなったため、より適切なことばを探して、戦争によって傷ついた人という意味をこめて、タイトルを戦争「障害者」とした。社会福祉学や障害学の分野では、「障害」という漢字表記は、害悪など否定的なイメージを想起させるために使用されなくなってきていることは、歴史学をものする筆者でも承知している。常用漢字ではない「障碍」ではなく、同じ音の「害」を用いる「障害」は、その文字から否定的なイメージが強いため、本書のタイトルを決める際に、この本を目にした人びとに不快感を与えることにならないか、という心配はあった。それでも戦争「障害者」にしたのは、序章でも書いたように、筆者自身が

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