『近代日本の科学論―明治維新から敗戦まで―』(名古屋大学出版会) – 著者: 岡本 拓司 – 岡本 拓司による後書き

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『近代日本の科学論―明治維新から敗戦まで―』(名古屋大学出版会)著者:岡本 拓司
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わたしたちは、科学をどう考えてきたのか。科学論――科学の知識としての特質や社会との関わりを論じたもの――の歴史をたどると、そこに込められた先人たちの情熱が浮かび上がってくる。人類や国家の行く末を案じ、文字通り生命を賭して、科学について議論する人々が、かつての日本には存在した。岡本拓司著『近代日本の科学論』は、そうした個々の議論が「正しい」かどうかを特定の科学観に基づいて判定することなく、多様な科学論の成立と変転を描き出そうと試みる。社会と科学の関係を考えるために、歴史から何を学ぶことができるだろうか。以下、著者あとがきを特別公開する。
社会や国家にとって科学がもつ意味とは何か。科学論の歴史から考える
科学論に関する私の関心は、従来、主として、知識としての科学の性格や、そこで採用されている方法がどのように議論されているかという点にあった。必要に迫られて、あるとき、こうした問題が日本ではどのように検討されてきたかを確認してみなければならなくなったというのが、科学論の歴史、科学論史の検討を本格的に始めた際の事情である。適切な書籍がすでにあればそれを参照して済ませればよいが、手近には見当たらない。明治期から敗戦に至るまでの時期に、書籍としても雑誌記事としても科学論に関わるものが数多く発表されていたことはすでに知っていたので、それらを直接読んでみることにした。ともかくいろいろ当たってみれば、科学が採用している方法に関する議論の系譜を辿る程度のことはできるで

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