一茶「七番日記」(下)を読む(9)

小説の書評と感想
 岩波文庫の一茶「七番日記」(下)より、9回めの紹介をする。 同(8)は、先の2月25日の記事にアップした。リンクより、過去記事へ遡れる。 今回は文化15年正月~同6月の半年分、367ページ~424ページ、58ページ分を読んだ。 諧謔味の句も多いが、物寂しい景、老いの二人暮らしの句なども交じる。鶯や雁の野鳥に思いを寄せている。 一茶は小規模ながら地主である(1部は妻のお菊が耕作した)が、土地の広さは田畑合わせて3石6斗余と解説にあるのみで、何町何反と示されず、僕には想像できない(他に山林・若干)。田畑の作物の生長を吟じている。物質的には、満足している風がある。 くすぐり、うがち風でなく、馬のいる景を大柄に吟じるなど、新しい境地を広げた。 3春・347句、3夏・207句の記入がある。 以下に8句を引く。追分の一里手前の秋の暮そこに居よ下手でもおれが鶯ぞ春風や馬をほしたる門(かど)の原目出度(めでたし)といふも二人の雑煮哉我(わが)村や春降(ふる)雪も二三尺米炊ぐ水とくとくや秋の暮はつ蛍ついとそれたる手風(てかぜ)哉稲の葉に願ひ通りの暑(あつさ)哉写真ACより、「ウグイス」のイラスト1枚。

Source: 小説

リンク元

コメント

タイトルとURLをコピーしました