「ホンダ-イノベーションの神髄」小林三郎

【私の評価】★★★★☆(81点)
内容と感想
■私はホンダ車を乗り継いで来ましたが、
最近のホンダ車は元気がないような
気がして手にした一冊です。
著者は1980年代に日本で初めて
エアバッグを実用化した実績を
残してています。
こうしたイノベーションができたのは
ワイガヤという徹底的に話し合う
仕組みと風土がホンダにあったから。
年締役と新入社員が激論を交わすのが
普通と言えるくらい、役職に関係なく
本質を議論する環境がホンダには
あったのだという。
・実際ホンダでは、若手社員と取締役が役職とは関係なく、一人の人間として激論を交わすことが普通にある・・・むしろだまっていることの方がダメだ、と。ところが、社会人の大学院生と話す中で、そんな企業はほとんどないことが分かってきた(p26)
■著者が開発したエアバッグといえば
それまで使っていた火薬が健康問題から
2000年に禁止され、硝酸アンモニウムに
切り替えたことが原因で、2008年頃から
暴発事故が発生。
硝酸アンモニウムは性能は良いものの
長期間に性質が変わっていく欠点があり、
硝酸アンモニウムを採用した企業は
タカタだけだったのです。
あれほど長期安全性を重要視していたタカタの
高田重一郎社長が、どうして判断を誤ったのか
不明ですが、結果してタカタは破綻し、
中国系企業に買収されてしまいました。
本書が執筆された2010年には暴発事故が
アメリカを中心に顕在化してきた頃であり、
著者のコメントは記載されていませんが、
後輩の
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