『歴史教育の比較史』(名古屋大学出版会) – 著者: 近藤 孝弘 – 近藤 孝弘による本文抜粋

書評総合

『歴史教育の比較史』(名古屋大学出版会) 著者:近藤 孝弘
なぜ高校では世界史と日本史が分けて教えられるのか、疑問に思ったことはありませんか。2000年代後半に発覚した「世界史未履修問題」は覚えていますか。2022年に導入が予定される新科目「歴史総合」のことはどれくらいご存じでしょうか――歴史教育も時代とともに変化しています。それでは、世界に目を向けてみると、自分の国や世界の歴史はどのように教えられてきたのでしょうか。教育研究者…近藤孝弘氏、武小燕氏の2人と、歴史家…岡本隆司氏(中国史)、小笠原弘幸氏(オスマン帝国/トルコ共和国史)、貴堂嘉之氏(アメリカ史)の3人がチームを組み、各国の歴史教育の歴史を描き出した新刊『歴史教育の比較史』が刊行されました。その未曾有の試みともいえる本書の内容を、序章から一部抜粋してご紹介します。
「歴史認識」を語る前に。世界各地で歴史はどのように教えられてきたのか?
本書は、世界史教育と自国史教育という表裏一体をなす二つの教育活動に注目し、中国、オスマン帝国/トルコ共和国、ドイツ、アメリカの四ヵ国におけるそれらの発展過程を描き出すことで、歴史を教えるという行為が持つ歴史的な多様性に光を当てるものである。
なぜ世界史と日本史は分けて教えられるのか
日本の高校に学んだことがある者なら、誰でも一度は、なぜ世界史と、自国史としての日本史が分けて教えられているのかという疑問を抱いたことがあるのではないだろうか。中学校の教育課程にそのような区別はなく、逆に大学では日本史学や東洋史学、そして西洋史学を学べる学科は普通に存在するのに対

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