『ミーナの行進』(小川洋子)_書評という名の読書感想文

小説の書評と感想
『ミーナの行進』小川 洋子 中公文庫 2018年11月30日6刷発行

ミーナの行進 (中公文庫)

美しくて、かよわくて、本を愛したミーナ。あなたとの思い出は、損なわれることがない - ミュンヘンオリンピックの年に芦屋の洋館で育まれた、ふたりの少女と、家族の物語。あたたかなイラストとともに小川洋子が贈る、新たなる傑作長編小説。第42回谷崎潤一郎賞受賞作。(中公文庫)※「読売新聞」 2005年2月12日から同年12月24日にかけて、毎週土曜日に計46回にわたって連載された、著者の小川洋子にとって初めての新聞連載小説。2006年4月、中央公論新社より単行本が刊行。2009年6月、中公文庫にて文庫化。

[あらすじ]朋子は、12歳のとき、1972年の春に、阪急電鉄の芦屋川駅の北西、芦屋川の支流である高座川沿いの山手に建つ伯父の屋敷を訪れ、それからおよそ1年間、そこで過ごした。屋敷は、伯父の父親が、ラジウム入りの清涼飲料水 「フレッシー」 の販売で成功を収めたことによって建てられたもので、1500坪の敷地面積を有するスパニッシュ様式の洋館であった。朋子の1つ年下の従妹であり、ドイツ人の血が流れているミーナは、喘息を患っていた。屋敷では、ポチ子と名付けられたコビトカバがペットとして飼われていた。(wikipediaより)

桁違いの資産家一家に預けられたまだ幼い少女にとって、そこはまるで別の世界に見えました。外観をはじめ、内装や調度品の一々に、自分のしてきた暮らしと比べ、そのあまりの落差に言葉を失ってしまいます。

一方、(使用人を含め) そこで暮らす人々は、朋子に

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