『トラック野郎 浪漫アルバム』(徳間書店) – 著者: 杉作 J太郎,植地 毅 – 柳下 毅一郎による書評

書評総合

『トラック野郎 浪漫アルバム』(徳間書店) 著者:杉作 J太郎,植地 毅
杉作J太郎、植地毅の「浪漫アルバム」シリーズが復活!
痒いところをかきむしるような、執拗な編集は健在。『トラック野郎』への愛があふれる1冊
映画についての本は愛の表明である。どんなに詳細に分析し、スタッフやキャストすら思いもつかなかった「真実」を喝破したとしても、どこまでいこうとそれは映画そのものには及ばない。映画を観たときの感動を越えることは決してないのだ。それがわかっていながらも、どうしても映画のことを語ってしまう。それを愛と言わずしてなんというべきか。中でも、杉作J太郎・植地毅編集による徳間書店の「浪漫アルバム」シリーズほど、愛の深さを感じさせてくれる本はない。杉作による編集後記を読むだけで、誰もがそれを感じるだろう。
もう、待っても待っても船は来ないのかもしれない。そう思いながらも、実は待っていた。映画『キル・ビル2』。荒野のトレーラーハウス、エロ本読んで毎日ゴロ寝しながらも刀だけは磨いていたビルの弟のように。生まれた時は別々でも、死ぬ時は一緒だ、みたいな言い回しが世の中にはありますが、僕たちにとって、この一冊、ひとつの死に場所なのかもしれません。あの頃。ぼくは四国、松山で中学生だった。トラック野郎を上映していた映画館の中は爆笑に沸きかえり、いまから御輿が出るような騒ぎだった。
『仁義なき戦い』『東映ピンキー・バイオレンス』に続く3冊目、10数年ぶりの復活は『トラック野郎浪漫アルバム』である。菅原文太&愛川欽也主演、鈴木則文監督のトラック野郎シリーズは70年代東映の屋台骨を支えた大ヒット作である

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