「ポオ全集 2」を読む(5)

小説の書評と感想
 谷崎精二・個人全訳「ポオ全集」(春秋社)第2巻より、5回めの紹介をする。 同(4)は、先の7月30日の記事にアップした。
 今回は167ページ~198ページの、32ページ分である。 「ヴァルデマア氏病症の真相」、「鋸山物語」、「エルサレム物語」の3短編小説を読んだ。 「ヴァルデマア氏病症の真相」は、瀕死の病人を催眠術によって死から阻もうとする物語である。催眠術、死にゆく者の意識、完全な死の場面など、おどろおどろしく描く。 「鋸山物語」は、モルヒネを常用するペドロオが、インディアン・サマーのある日、山に迷って、アラブ風の市街を見つけ、降りてゆき死を体験する物語である。生き返り、家に戻るが、1週間ばかり後に亡くなってしまう。 「エルサレム物語」は、ローマ軍攻囲下のエルサレムで、収税吏と牧師が、約束通り塔の上より銀貨の籠を下ろすが、見返りの祭壇のための肉は、ユダヤ人の食べない豚肉だった、というオチである。オチのみで成り立っている。 第2巻のしまいまで、あと3短編と1中編が控えている。写真ACより、「アラブ人」のファンタジックなイラスト1枚。

Source: 小説

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