『歴史家と少女殺人事件―レティシアの物語―』(名古屋大学出版会) – 著者: イヴァン・ジャブロンカ – 真野 倫平による後書き

書評総合

『歴史家と少女殺人事件―レティシアの物語―』(名古屋大学出版会) 著者:イヴァン・ジャブロンカ
独自のスタイルで歴史記述の新たな可能性を探究するイヴァン・ジャブロンカ。邦訳第三弾となる『歴史家と少女殺人事件――レティシアの物語』がこのたび刊行となりました。レティシア・ペレという18歳の女性が犠牲となった誘拐殺人事件を主題にした本作は、文学作品としても高い評価を受け、メディシス賞やル・モンド文学賞を受賞、フランスではテレビドラマ化も決定した話題作です。以下では、訳者あとがきを特別公開いたします。
フランス全土を揺るがした「三面記事」事件。誘拐、殺害、遺棄された18歳女性レティシアの人生。作家=歴史家の調査によって明らかになる「真実」とは。
本書は、Ivan Jablonka, Laëtitia ou la fin des hommes, Éditions du Seuil, 2016の全訳である。原題の直訳は『レティシアあるいは男性の終焉』であるが、邦題は編集部とも協議のうえ、日本の読者へのわかりやすさも考慮して『歴史家と少女殺人事件――レティシアの物語』とした。著者のイヴァン・ジャブロンカはパリ第十三大学の教授であり、歴史記述の新たな可能性を探究する気鋭の歴史家である。著作としては、『私にはいなかった祖父母の歴史』(二〇一二)と『歴史は現代文学である』(二〇一四)がすでに日本語に訳されている。前者はアウシュヴィッツの強制収容所で亡くなった自らの祖父母の生涯を再構成する試みで、祖父母の物語と並行して歴史家自身の調査の過程が語られるという、独自の叙述スタイ

リンク元

コメント

タイトルとURLをコピーしました