宮澤暁『ヤバい選挙』(新潮新書) 7点

書評総合
 「事実は小説より奇なり」という言葉がピッタリとくる本です。 本書は選挙マニアでブログなどを執筆している著者が、選挙にまつわる驚くべき話をまとめたものになります。267人も立候補者が出た村長選、「死んだ男」が立候補した都知事選、日本なのに選挙権が剥奪されていた地域など、考えられないような話が続くのですが、それらをトリビア的に消費するのではなく、丁寧に説明しているのが本書の特徴と言えるでしょう。 ここでとり上げられているのは、かなり極端な話が多いですが、そこから選挙制度について改めて考え直すヒントが得られるような内容になっています。 目次は以下の通り。第1章 死人が立候補した都知事選第2章 267人もの立候補者が出た村長選第3章 選挙前に人口が増える「架空転入」の村第4章 投票所が全焼、水没、連絡が取れない……第5章 選挙権が剥奪されていた島第6章 書類送検、辞職で議員がゼロに第7章 450万円で立候補を取りやめさせる第8章 無言の政見放送が流れた参院選第9章 選挙で荒稼ぎする方法 選挙戦の最中に候補者が亡くなってしまうことがあります。有名なところでは80年の衆院選の最中に大平首相が亡くなったことがありましたし、07年には長崎市長選の最中に現職の伊藤市長が銃撃されて亡くなりした。 しかし、実は死んだはずの人が立候補していた事件というものもあったのです。1963年の東京都知事選において橋本勝(かつ)という候補者がいたのですが、この橋本勝は戸籍上、すでに死んでいたのです。この顛末を追ったのが第1章です。 この橋本勝という候補者、選挙公報に「青少年非行防止のため女の人造人間を数万体造っ

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