『まとまりがない動物たち:個性と進化の謎を解く』(原書房) – 著者: ジョン・A・シヴィック – ジョン・A・シヴィックによる本文抜粋

書評総合

『まとまりがない動物たち:個性と進化の謎を解く』(原書房) 著者:ジョン・A・シヴィック
私たちは、特に動物を愛する人たちは、動物に個性があることを当然のこととしています。たとえば「ネコはクール」などとよく言われますが、そんなに単純ではないことはネコ好きならばみんな知っています。愛嬌たっぷりのネコだっているのです。動物にそれぞれ個性があること――じつに当たり前のように思われますが、考えてみれば不思議です。はげしい生存競争を生き抜かなければならない動物に、なぜ性格の違いがあるのでしょうか? 種として優秀なタイプに統一されればよさそうなものを、なぜみんな違う個性を持っているのでしょう? それにどんな意味があるのでしょうか? というか、そもそも個性とはなんでしょう?近年、動物の性格(個性)の研究が注目されています。動物の個性と進化の関係という注目のテーマをユーモアをまじえてわかりやすく書いた新刊書『まとまりがない動物たち:個性と進化の謎を解く』の本文を特別公開します。
動物には個性がある――それはなぜか
動物の心の動きについてはすでに多くのことが明らかになっており、とりわけオオカミやゾウ、クジラといったカリスマ性のある動物のことはよく知られている。みんながみんな認めているわけではないが、動物、特に哺乳動物が感情をもっているという考えは目新しいものではない。1980年代のジェフリー・M・マッソンとスーザン・マッカーシーの画期的研究など、数多くの著者がこのテーマを追求している。シンシア・モスはゾウの悲嘆と弔いの儀式の描写などを通して、ゾウの情動面を論じているし、G・A・ブラッドショーは

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