「ポオ全集 1」を読む(5)

小説の書評と感想
 谷崎精二・個人全訳「ポオ全集」(春秋社・版)第1巻より、5回め、了いの紹介をする。 同(4)は、今月7日の記事にアップした。リンクより、過去記事へ遡れる。
 今回は、「純正科学の一として考察したる詐欺」、「実業家」、2編を読んだ。 「純正科学の~」は、「詐欺することが人の運命なのだ。」としている。詐欺を綿密、工夫、忍耐、独創など9つの要素で考察した後、9つの詐欺話を挙げている。しまいの話は、保証金を集めてトンズラするストーリーで、現在の日本でも行われている。 「実業家」は、「私は実業家である。」と称する「私」が、仕立て屋の客引きから始まって、目障りな小屋を建てて、近くの立派な建物の主から立ち退き料をせしめる「目障り業」、当たり屋、偽郵便料をせしめる詐欺、猫取り締まり法令を発布した国に猫の尻尾(再生する事になっている)を売る業まで落ちぶれる。 訳者のあとがきによると、第1巻は推理小説編であるが、枚数の都合でその他も収めた。末尾の付加された作品は、ポオ自身の落魄を映すかのようである。写真ACより、「社長」のイラスト1枚。

Source: 小説

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