「いつかここにいた貴方のために/ずっとそこにいる貴方のために」西塔鼎 電撃文庫

書評総合

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回紹介するのは西塔鼎さんの「いつかここにいた貴方のために/ずっとそこにいる貴方のために」です!
⚠︎前作「死にたがりの聖女に幸せな終末を。」と世界観を共有する作品ですがどちらから読んでも問題なく楽しめると思います。
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同世界観の前作の記事↓

ストーリー A
内容は、少年兵として最前線で戦い続ける小柄な少年レンカ。少年兵の中ではかなり長く生き残っていることから「不死身(サバイバー)」と呼ばれていた。ある戦いで絶望的な状況に陥ったレンカだが、そこでひとりの少女と出会う。棺の聖女と呼ばれる彼女はあらゆる敵を凍りつかせる異能で戦局を一瞬にして変えてしまう。レンカはそんな聖女と再会し、彼女の話し相手になることで徐々に距離を縮めていく。しかしレンカはただの少年兵で、聖女は絶対的な兵器であるという事実が2人を引き裂こうとして…とこんな感じです!

〜戦場のボーイ・ミーツ・ガール〜
西塔鼎さんの新作!西塔さんの作品は好きでデビュー作から追っている作家さんの1人なんですけど、初めて続刊?というか世界観を共有するお話が出て嬉しいです!特に前作は西塔鼎さんの作品のなかで1番好きなお話だったので…閑話休題。今回も最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!
少年兵としては長く生き残り「不死身」と呼ばれるレンカ。ある日の戦いで最も死に近づきますが、突然現れた聖女によって敵は全て凍りピンチを免れます。基地で再び再会した2人は、聖女の話し相手になってほしいという提案から交流が始まり…というのが序盤の流れ。あーいいですね…戦場で出会った少年兵と兵器として扱われる少女の関係性…はちゃめちゃに好きです…なにも知らない聖女にいろんなことを教えるレンカ。チョコレートが甘いこと、街にある大きな図書館のこと、有名な物語のこと、そして恋のこと…日常の小さな一つ一つの会話がすごく愛おしくて戦場が近いことを忘れてしまうような平穏な日々。レンカが聖女に四月という名前をつけるシーンもすごくよかったですね。そのシーン自体は特別なものではないかもしれないんですけど、物語が進むにつれてただの兵器でしかなかった彼女に「名前」という意味を持たせてあげるのがどれだけかけがえなくて素晴らしいことだったのか身が痛むほど感じました。そして始まる四月の兵器としての定め。滅びへの道…たどり着く未来は幸せな童謡のハッピーエンドなんかでは決してなくて、でも胸に残る温かさもあるからこそ切ない。そんなラストでした…やっぱりこの世界は悲しいですけど、それだけじゃないんだなと思わせてくれます。今作も最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!
キャラ A
レンカは長く生き残ってきた少年兵という割にはスレていなくて、普通のちょっと背の低いクールな男の子という感じでしたね。でも胸に秘めた熱い思いがあって要所で最高に主人公してました!四月は兵器としての宿命を背負った聖女の女の子。お姉さんぶって可愛くて、でもレンカと仲良くなっていくうちに普通の人間が感じる「当たり前の感情」みたいなものを知って、運命に争っていこうとする…彼女は絶対に不幸じゃなかったと思います。レンカと同じ舞台のカイ、シャルもとても魅力的でした!
最後に
前作は胸がギュッとなる終わりかたでしたが、こちらは胸がやわらかい光で灯されるような感じで少し優しくなれた気がしました。また同じ世界観のお話が出るならせひ読みたいです!
それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

いつかここにいた貴方のために/ずっとそこにいる貴方のために

著者

西塔鼎

レーベル

電撃文庫

ISBN

978-4-04-912949-6

表紙の画像は「版元ドットコム」様より


Source: 1869

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